キリン ミャンマーの合弁先企業 軍と取り引き関係で提携解消へ

ミャンマーで軍がクーデターを実行したことを受け、大手ビールメーカーの「キリンホールディングス」は、現地で合弁事業を行っている企業が軍と取り引き関係があるとして、提携を解消する方針を明らかにしました。クーデターが現地の日系企業の戦略にも影響を及ぼし始めています。

日本の大手ビールメーカー「キリンホールディングス」は、2015年にミャンマー最大手のビールメーカーを傘下に収め、現地の大手複合企業「ミャンマー・エコノミック・ホールディングス」と合弁で事業を手がけてきました。

しかし軍のクーデターを受けて、キリンは5日、この合弁先の企業がミャンマー軍関係者の年金の運用を行うなど、軍と取り引き関係があるとして提携を解消する方針を明らかにしました。

会社は「軍が武力で国家権力を掌握した行動は大変遺憾で、今回の事態は会社の人権方針などに根底から反する」としています。

一方、キリンは、ミャンマーから撤退はしないとしています。

ミャンマーで事業を行うには現地企業と合弁事業にしなくてはならず、会社は今後、新しい合弁先を探す必要があります。

キリンのミャンマーのビール事業は、現地でおよそ8割のシェアを占める収益力の高い事業です。

今回の対応は、会社として人権を重視する姿勢を強調した形ですが、軍のクーデターが現地の日系企業の戦略にも影響を及ぼし始めています。

官房長官「ミャンマー情勢を注視、把握していきたい」

加藤官房長官は午後の記者会見で「ことし1月時点でミャンマーには、440社の日本企業が進出しており、今回の事案を受けて操業を停止する企業も見られたが、4日時点では、多くの企業が操業を再開していると聞いている」と述べました。

そのうえで「キリンホールディングスは5日、軍と取り引き関係にある現地の合弁事業相手との提携解消に向けた対応を早急に開始する旨を発表したと聞いている。日本政府としては、引き続き、日系企業と緊密に連携を取りながら、日系企業への影響を含むミャンマー情勢を注視、把握していきたい」と述べました。