庭を100周歩き医療支援募った100歳男性へ 国を挙げ追悼の拍手

イギリスで医療従事者を支援しようと、自宅の庭を100周歩くことに挑戦して50億円近くを集めた100歳の男性が亡くなりました。これを受けてジョンソン首相は3日、男性を追悼するため全国一斉に拍手を送ろうと呼びかけ、多くの人が参加しました。

イギリスの退役軍人トム・ムーアさんは新型コロナウイルスの治療にあたる医療従事者を支援しようと、去年4月、100歳の誕生日を前に歩行器を使って自宅の庭を100周歩くことに挑戦してインターネット上で募金を呼びかけ、3200万ポンド余り、日本円で47億円余りが寄せられました。

ムーアさんは、その後、新型コロナウイルスに感染し入院して治療を受けていましたが、2日に亡くなりました。
これを受けてジョンソン首相は3日「ムーア氏に感謝を示すために拍手を送ろう」と呼びかけ、みずからも婚約者と共に拍手を送りました。

ムーアさんの家族もこの呼びかけに対し「とても感動しています。大きな愛を込めて参加します」と感謝のことばを寄せ、拍手を送りました。

イギリス国内では多く人がこの呼びかけに参加し、ムーアさんが亡くなった病院では医療従事者が病院の前や施設の中から拍手を送りました。

また、ロンドン市内の駅でも通勤客や駅員が一斉に拍手を送るなど、国を挙げてムーアさんを追悼しました。