三菱重工業 9か月決算は黒字 航空機や自動車関連など持ち直し

三菱重工業の去年12月までの9か月間の決算は、航空機や自動車関連の事業で需要が持ち直したことから、赤字が続いていた事業損益が200億円余りの黒字に転換しました。ただ、世界的な感染の再拡大で航空機部品の需要が再び低迷していることから今年度1年間の業績予想は据え置きました。

三菱重工業が4日発表した、去年4月から12月までのグループ全体の決算によりますと、本業のもうけにあたる「事業利益」は、前の年の同じ時期より85%増加して237億円、一方、最終的な損益は96%減少して33億円でした。

去年9月までの中間決算の時点では、航空機のエンジンや自動車の部品の需要が落ち込み、事業損益と最終損益ともに500億円を超える赤字となっていましたが、去年の秋以降、需要が持ち直し、9か月間の決算では黒字に転換しました。

ただ、世界的な感染の再拡大で航空機部品の売り上げが再び低迷していることから、来月まで1年間の業績予想は、最終的な利益が前の年度を77%下回る200億円にとどまるという従来の見通しを据え置きました。

一方、大手機械メーカーの川崎重工業も4日、去年12月までの9か月間の決算を発表し、主力の航空機部門で需要の低迷が続いているとして最終的な損益は139億円の赤字となりました。