コロナ感染者宿泊施設の使用率低迷 厚労省 清掃の効率化求める

新型コロナウイルスの感染者を受け入れる宿泊療養施設では、清掃作業などが進まず、使用率が低迷しています。このため、厚生労働省は清掃作業を効率化して感染者を積極的に受け入れるよう自治体に通知しました。

ホテルなどで軽症者や症状のない人を受け入れる宿泊療養は家庭内感染のリスクを減らせるうえ、医療スタッフが体調も把握できるため自宅での療養より推奨されています。

一方、厚生労働省によりますと、使用率は各地で低迷し、関東では先月27日時点で最も高い茨城でも34.9%、東京は28%にとどまっています。

清掃や消毒を行う際にフロアごとにすべての部屋が空くのを待って一斉に作業する自治体が多く、受け入れが進まない要因になっているということです。

このため、厚生労働省は施設を運営する全国の自治体に対し、清掃作業を効率化して感染者を積極的に受け入れるよう3日通知しました。

一部の自治体ではすべての部屋が空いていないフロアを清掃する場合は感染者に別のフロアに移動してもらったり、業者がマスクや手袋などをして部屋ごとに清掃したりしているということで、参考事例としても紹介しています。

マスクなどの購入費用は国が全額負担するということで、厚生労働省は「特に新規感染者が多い地域では宿泊療養施設を効率的に活用してもらいたい」としています。