新型コロナ 接触確認アプリ「COCOA」一部で検知や通知行われず

新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA」をめぐり、去年9月末以降、一部のスマートフォンの利用者に対し、感染者との濃厚接触があった場合でも検知や通知が行われていなかったことが分かりました。

スマートフォン用の接触確認アプリ「COCOA」は、1メートル以内に15分以上いた利用者どうしのデータを記録し、一方のウイルス感染が検知されると、相手方に対し「濃厚接触の可能性がある」と通知されます。

しかし、去年の年末からことしのはじめにかけて、「陽性者と接触したのに通知がなかった」といった指摘が相次ぎ、厚生労働省で調べたところ、去年9月末以降、スマートフォンの基本ソフト「アンドロイド」を利用している人には、濃厚接触者の条件に該当する場合でも、検知や通知が行われていなかったことが分かりました。

厚生労働省によりますと、「COCOA」は、不具合などによって、これまでに7回、修正版を配布していて、今回のトラブルは、去年9月に配布した修正版に不具合が生じていたということです。

一方、iPhone用の基本ソフト「iOS」の利用者については、影響なく通知を受けられるということです。

厚生労働省によりますと、「COCOA」の利用者のうち、「アンドロイド」端末の利用者は、全体の30%余りとなっていて、厚生労働省は、今月中旬までに改修を進めることにしています。

田村厚生労働相「猛省し 信頼取り戻すため頑張る」

田村厚生労働大臣は、記者団に対し「大変な迷惑をおかけし、信頼を損ねる状況であり本当に申し訳なく心からおわび申し上げる。委託事業者にも品質管理をしっかりするよう改めて指示した。以前から『近くに感染した人が長時間いたのにアプリが反応しなかった』という話がSNSなどを通じてあったが、そういう人たちの不信感を十分にキャッチできていなかったことは猛省し、しっかりと信頼を取り戻すために頑張っていく」と述べました。