コロナ宿泊療養 スマホ貸し出し専用アプリで体調管理 山梨県

新型コロナウイルスに感染した人が、自宅や宿泊施設での療養中に体調が急変して死亡するケースが各地で相次ぐ中、山梨県は甲府市内の宿泊療養施設で、患者にスマートフォンを貸し出し、専用のアプリで患者の表情を見ながら、体調を確認できるシステムを本格的に導入しました。

山梨県は甲府市のホテルを症状がない人や軽症の人が過ごす宿泊療養施設として、111人を受け入れられる体制を確保しています。

この施設には看護スタッフなどが24時間体制で常駐し、朝と夕方の1日2回、患者の健康状態について電話で聞き取りを行ってきました。

しかし、去年12月以降、患者が急激に増加したため県は、電話だけでなく、貸し出したスマートフォンの専用アプリで表情を見ながら、体調を確認できるシステムを本格的に導入しました。

スマホの操作が苦手な人でも使いやすいよう、アプリを起動させて呼び出しコールの部分を押すだけの操作で、看護スタッフのパソコンとつながる仕組みです。

県は画像と音声で顔色や呼吸の状態などを確認しながら会話することで、体調の異変の察知につなげたいとしています。

この施設内の患者は今月はひとけた台で推移していますが、ピークの先月中旬ごろには50人以上が利用していたということです。

山梨県の宿泊療養班の大澤浩班長は「きめ細かい健康管理を行い、患者に安心して療養してもらえるようにしていきたい」と話しています。