イギリス 変異ウイルス感染 海外渡航無関係とみられる人も

イギリスでは、南アフリカで感染が広がる別の変異ウイルスの感染が相次いで見つかっています。中には海外の渡航とは関係ないとみられる人から確認されるケースも出ていて、政府は、確認された地域での検査態勢を拡充するなど対応を急いでいます。

イギリスでは、感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスの感染状況が依然として深刻で、南アフリカで感染が広がる別の変異ウイルスの感染も相次いで見つかっています。

イギリスの保健当局によりますと、これまでに別の変異ウイルスが確認されたのは100例以上に上り、このうち11例については海外の渡航とは関係ないとみられる人からだったということです。

そのうえで、市中での感染が広がっている可能性もあるとしています。

ハンコック保健相は1日、記者会見で「このウイルスによって症状が重篤になるという根拠はないが、われわれは厳しく対応しなくてはならない」と述べ、感染が確認された地域で重点的に検査を行い、感染経路を追跡するなど対応を急ぐ考えを示しました。

対象となるのは8万人に上るとみられています。

イギリスではすでに、海外からの変異ウイルスを防ぐ対策として、入国するすべての人に対し、出国前の検査で陰性を証明する書類の提出や、入国後原則として10日間の隔離を義務づけています。