日本航空 最終赤字3000億円に下方修正 1年間の業績予想

航空大手の日本航空は、新型コロナウイルスの影響で利用客が想定以上に落ち込んでいるとして、ことし3月までの1年間の最終的な赤字の見通しを、これまでの最大2700億円から3000億円に下方修正しました。

日本航空は、来月、ことし3月までの1年間の業績予想について、グループ全体の最終的な赤字を、去年10月に公表した最大2700億円から、3000億円に下方修正しました。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、先月に入って11の都府県に緊急事態宣言が出され、回復傾向にあった国内線の利用者が、再び大幅に落ち込んでいることが主な要因です。

また、合わせて発表された去年4月から12月までの決算は、売り上げが前の年の同じ時期と比べて68%減って3565億円、最終的な損益は2127億円の赤字となりました。

厳しい経営環境の中、会社では自治体や外部のホテルなどの企業に、1日当たり1000人程度社員を出向させるなどして、雇用を維持したいとしています。

オンラインの会見で菊山英樹専務は「国内線の需要は非常に厳しく今月は前の年の2割程度を想定している。ただ国際貨物は好調なので、旺盛な需要を摘み取りたい」と述べました。

一方、今年度中に公表するとしていた新たな中期経営計画は、今後の感染状況が見通せないとして、公表時期を見送る考えを明らかにしました。