イスラエル コロナ禍もユダヤ教徒数千人 宗教指導者の葬儀参列

世界でも特に早いペースで新型コロナウイルスのワクチン接種が進む中東のイスラエルでは、数千人のユダヤ教徒が宗教界の指導者の葬儀に集まり、感染が広がるのではないかと懸念の声があがっています。

イスラエルでは、12月下旬から厳しい外出制限が出され集会も制限されています。

こうした中、エルサレムで31日、ユダヤ教の教えを厳格に守る「超正統派」と呼ばれる人たちが宗教指導者の葬儀に参列しました。

現地メディアによりますと、警察がバスを止めたり参列者に罰金を科したりして対応しましたが、葬儀には数千人が集まったということで、感染が広がるのではないかと懸念の声があがっています。

ネタニヤフ首相は31日、声明を発表し「超正統派だろうが、世俗派だろうが、アラブ系だろうが関係ない。全員ルールに従わなければならない」として、制限を厳守するよう国民に呼びかけました。

イスラエルでは、世界でも特に早いペースでワクチン接種が進められ、国民の3分の1が1回目の接種を終えていますが、新たな感染者の数は大きくは減っておらず、政府はさらなる対応を迫られています。