「食塩の結晶できる瞬間」最新の顕微鏡で撮影に成功

最新の電子顕微鏡を使って、原子レベルで食塩の結晶ができる瞬間の珍しい映像を東京大学などの研究グループが撮影することに成功しました。

結晶は原子などが規則正しく並び固体になるもので、食塩や砂糖なども結晶を作ることが知られていますが、結晶ができる瞬間が原子レベルで観察されたことはありませんでした。

東京大学理学系研究科の中村栄一特別教授などの研究グループは、原子レベルで動画を撮影できる最新の電子顕微鏡で、食塩水に浸したカーボンナノチューブを真空中で観察しました。
わずかな振動で結晶化が促されると、カーボンナノチューブの先端付近では、食塩のナトリウムと塩素の原子が集まって浮かび上がるように見え始め、5秒前後で結晶核と呼ばれる結晶の始まりができる様子の撮影に成功しました。

この結晶核は、およそ100個の原子が規則正しく並んでいるとみられ、何回、繰り返しても結晶核の形は四角形だったということです。
食塩の結晶は大きく成長しても四角形を基本とした直方体などの形をしていて、中村特別教授は「食塩の結晶は、でき始めの瞬間から同じような形であることを確かめられおもしろかった。ほかの物質でも結晶ができる最初の様子をぜひ見てみたい」と話しています。