ボルダリング日本一争う大会 東京五輪内定選手も

スポーツクライミングの東京オリンピック代表に内定している選手たちにとってのことしの初戦で、ボルダリングの日本一を争うジャパンカップが東京で始まり、女子は代表内定の野中生萌選手が予選を1位で通過しました。

スポーツクライミングのボルダリングは、東京オリンピックで実施される複合に含まれる種目の1つで、その日本一を争うジャパンカップが、2日間の日程で新型コロナウイルスの感染対策として無観客で始まりました。

オリンピック代表に内定している男女4人のことし初戦に注目が集まる中、女子の予選は、おととしのこの大会で優勝の野中選手が、課題と呼ばれるコースを5つすべて登り切り、1位で準決勝に進みました。3年ぶりの優勝をねらう野口啓代選手は予選5位でした。

一方、男子の予選は、難しい課題が続いてオリンピック代表内定の2人も苦戦し、楢崎智亜選手は7位、大会2連覇をねらう原田海選手は15位で通過しました。
予選1位は藤井快選手でした。

大会は31日、準決勝と決勝が行われます。

女子 予選1位の野中「優勝ねらいたい」

「太くなったんですよ」てれ笑いを浮かべながら筋肉もりもりの上腕を見せる姿が充実ぶりを物語っていました。

予選ですべての課題を完登した野中生萌選手は、夏のオリンピックを見据えて1月と2月を体力強化期間に位置づけ、去年まで週1回だった筋力トレーニングを週2回に増やしており、今大会は練習量を調整せずに臨みましたが、予選の課題はすべて完登と上々のスタートを切りました。

圧巻だったのが、斜め上に向かって3つ並んだ手でつかむホールドを上半身の力で飛び移るように動く「コーディネーション」と呼ばれる連続した動きが想定された課題でした。

多くの選手が3つ目まで一気に移ろうとして落下したのに対し、野中選手は「2つ目で止まるほうがいいと感じた」と2つ目でいったん制止し、体勢を立て直してから3つ目にゆっくりと移動し、鮮やかに成功させました。

野中選手は「上半身で体をしっかりと持ち上げていくことができ、体をコントロールできた」と練習の成果に胸を張ったうえで「トレーニングへの自信はあるので優勝をねらいたい」とオリンピックシーズンの初戦の頂点を見据えました。

予選5位の女子 野口「試合勘 思い出したい」 

予選の5つの課題のうち4つを完登し、5位で通過した野口啓代選手は「集中しきれなかったり詰めが甘かったりと反省点があった。大会が少ない時期なのでこの大会で試合勘を思い出したい」とことしの初戦のテーマを掲げました。

また、現役最後の大会と位置づけている東京オリンピックについて、新型コロナウイルスの影響で開催を懸念する声が上がっていることに関しては「まだ延期も中止も決まっていない。開催されることを信じて、自分のできることを精いっぱいやりたい」と自分に集中する姿勢を強調しました。

男子 楢崎 原田は苦戦

男子の予選は、おととしのボルダリング世界王者の楢崎智亜選手が「すごく難しかった」と評するほど難度が高く、5つの課題のうち楢崎選手は完登2つ、原田海選手は1つにとどまりました。

楢崎選手は「久しぶりの大会で自分の登りを課題に対応させることができず“ごり押し”して登ってしまった感じだった。準決勝、決勝とラウンドを重ねれば修正できると思う」と巻き返しを誓いました。

原田選手は「今はオリンピックを見据えトレーニングの時期なのでベストな状態ではないが、それでも力を発揮できなかった」と話していました。