楽天復帰 田中が会見「震災10年 意味のあるタイミングの決断」

プロ野球・楽天に8年ぶりに復帰することになった田中将大投手が30日、都内で入団会見に臨み「日本一になることしか考えていない。日本のファンの前で投げられることにとてもわくわくしている」と古巣復帰への思いを語りました。

エースとして楽天を初の日本一に導いた平成25年以来8年ぶりに復帰する田中投手は30日午後、都内で三木谷浩史オーナーや石井一久監督とともに入団会見を行いました。

田中投手は7年間プレーした大リーグ、ヤンキースからこのオフ、FA=フリーエージェントなっていて、会見の冒頭で「東日本大震災から10年という年にチームを選べることになり、何か自分にとって意味のあるタイミングと思ったので、今回こういう決断になった」と楽天に戻ることを決めた理由を述べました。
そのうえで「ヤンキースと再契約してまだプレーしたいという思いはあったが、代理人を通じて話を聞いている中で、かなり早い段階で『別々の道を歩んでいかなければいけない』と感じていた。今までにないくらい悩み抜いた」と明かし、「キャリアの晩年ではなく、いい時期に日本に帰ってきて、バリバリ投げたいという気持ちははじめからあった。日本のファンの前で投げられることにとてもわくわくしている。成長した姿を見せたい」と心境を語りました。
背番号「18」を再びつけることについては「エースナンバーという印象があるので、以前つけていたからというだけでなく、結果や姿で示したい」と話しました。

また、ことしに延期された東京オリンピックについては「去年開催なら出られない立場だったので、出たいと思っている。北京大会では悔しい思いをしたし、日本での開催なので金メダルを取りたい」と出場に強い意欲を見せました。
一方、田中投手は、楽天とは2年契約を結んでいるものの、今シーズン終了後にほかの球団と交渉する選択肢があることを明かし、「アメリカでやり残したことがあるので、そのオプションは捨てたくなかった」と大リーグに再び挑戦する可能性があることも明らかにしました。

そのうえで、日本球界復帰について「決して腰掛けではなく、自分の中では日本一になることしか考えていない。求められるハードルは高いと思うが、それを飛び越えたいというのもやりがいの一つだ。1試合でも多く、チームを勝利に導きたい」と力強く誓いました。

石井監督「特別扱いはしない」

楽天のゼネラルマネジャーとして今回の獲得交渉にあたった石井一久監督は「すごくほっとしている。東日本大震災から10年、特別大事なシーズンを迎える中で田中投手が導かれるようにもう一度このチームのマウンドに立ってくれる。特別な選手だが特別扱いはしないと決めているし、しっかりとパフォーマンスを出してこそ野球選手だと思っている。みんなで一丸となって頑張っていきたい」と話していました。

また、求める役割については「7年間アメリカでプレーしていたので、最初はいろいろなことにアジャストするために自分の調整をしっかりしなければいけないと思う。その様子も周りの選手は見ているので、背中を見せてもらえたら十分かなと思う」と、自身も大リーグでプレーした後、日本球界に復帰した経験を踏まえて話しました。

三木谷オーナー「炎の投球を期待」

楽天の三木谷浩史オーナーは「本当にうれしいニュースだ。まだまだ大リーグで通用する中思い切った判断をしてくれた。このチームに戻ってきてくれたという男気に感謝しているし天国の野村克也元監督と星野仙一元監督も喜んでいるのではないかと思う。ことしは東日本大震災から10年という年でもある。東北、日本、世界を元気にしてくれる、炎の投球を見せてくれることを期待している」と話しました。

また、田中投手が大リーグに移籍してから背番号「18」を空けていたことについて聞かれると、「野球界にはいろいろなルールがありわれわれの方からできることが限られているが、オーナー、球団よりも、東北のファンがこのときを待ちわびて、ずっと待っていたんじゃないかと思う」と笑顔で話し、エースナンバーをつけての田中投手の復帰を喜んでいました。

ドラフト1位 早川「色々質問して継承したい」

プロ野球・楽天に田中将大投手が復帰することについて、ドラフト1位で入団した早川隆久投手は「いろいろなことを質問して継承させてもらいたい」と歓迎しました。

早川投手は来月(2月)1日からキャンプを行う沖縄県でオンラインでの取材に答え、田中投手の楽天復帰について「メジャーリーグで活躍しているのを見ていて、日本球界に復帰するのは不思議な感じもする。田中投手は絶対的存在だと思うし、自分も今後そういう選手になりたいと思っているので、いろいろなことを質問して継承させてもらいたい」と歓迎しました。

千葉県出身の早川投手は、小学6年生の時に東日本大震災を経験していて、震災の2年後の平成25年、楽天を初の日本一に導いた田中投手の気迫あふれるピッチングに勇気をもらったとして、あこがれの選手に挙げています。

コロナ対策で人数制限も 報道陣99人

球団によりますと、田中将大投手の入団会見にはテレビ局や新聞社など45社が参加しました。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため取材者は最大で1社4人に制限された中、参加人数も99人にのぼり、注目度の高さがうかがえました。