NY株 米メディア「個人がウォールストリートを打ち負かした」

今週のニューヨーク株式市場では業績不振の企業の株価が急上昇するなど、特定の銘柄で異例の値動きが起きました。SNSでつながった個人投資家たちによる大量の買い注文が背景にあり、当局が調査を始めるなど、波紋が広がっています。

ニューヨーク株式市場では、今週、業績が振るわないゲームソフトの小売店の株価が一時4倍以上に急上昇するなど、一部の銘柄で極端な値動きが起きました。

背景には、若者を中心に流行する株取引アプリ「ロビンフッド」などを利用する個人投資家たちが出した大量の買い注文があり、オンラインの掲示板には、ヘッジファンドに対抗するために特定の銘柄の購入を促すような書き込みが相次いでいました。

この結果、株価の値下がりを見込んで、空売りと呼ばれる手法で利益を得ようとしていたヘッジファンドが損失を被ったとみられ、損失を埋め合わせるためにほかの株を売るのではないかとの観測が広がるなど、市場が混乱しました。

混乱を受けてロビンフッドの運営会社は、28日、一部の取り引きを制限しましたが、個人投資家から反発が出たほか、与党の有力議員が「ヘッジファンドは自由に売買できるのに個人は制限された」と批判するなど、波紋が広がりました。

事態の収拾に向けてアメリカの証券取引委員会は29日、一連の問題の調査を始めたと発表し、アメリカのメディアは「個人がウォールストリートを打ち負かした」などと株式市場をめぐる異例の状況を伝えています。