J&J 開発中のワクチン66%の有効性 臨床試験の中間報告

アメリカの製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンは、開発中の、1回の接種で済む新型コロナウイルスワクチンについて、臨床試験で66%の有効性を示したとする中間報告を発表しました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、29日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、世界各国で行われた最終段階の臨床試験の中間報告を発表しました。

それによりますと、臨床試験の対象となった4万3783人のうち、新型コロナウイルスの感染症が確認されたのは468例でした。

そして、実際にワクチンを接種された人と「プラセボ」と呼ばれる偽薬を接種された人を比較して分析した結果、中程度から重症のケースでの有効性は66%で、重症のケースに限ると85%だったということです。

変異したウイルスが広がっている南アフリカでの有効性は57%で、感染例のおよそ95%が変異したウイルスだったということです。

また、安全性を検証する専門家の委員会から重大な安全上の懸念は報告されておらず、急激なアレルギー反応「アナフィラキシー」も報告されていないとしています。

会社は、来月初めにもFDA=アメリカ食品医薬品局に緊急使用の許可を申請するとしています。

すでに接種が始まっているファイザーやモデルナのワクチンが、2回の接種を必要とするのに対し、このワクチンは1回の接種で済むため、接種のペースを加速させられると期待されています。