EU アストラゼネカなど開発の新型コロナワクチンに使用許可

EU=ヨーロッパ連合は29日、イギリスの製薬大手、アストラゼネカなどが開発した新型コロナウイルスワクチンを使用するための許可を出しました。EUによる新型コロナワクチンの許可は3例目です。

EUのヨーロッパ医薬品庁は29日、アストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンを審査した結果、18歳以上の使用を条件に販売許可を出すよう勧告し、これを受けてEUの執行機関、ヨーロッパ委員会が直ちに正式な許可を出しました。

EUが許可を出した新型コロナウイルスのワクチンは、アメリカの製薬大手ファイザーなどのものと、アメリカの製薬会社モデルナのものに次いで3例目です。

ヨーロッパ委員会のフォンデアライエン委員長は、声明の中で「ワクチンの確保は最優先課題だ。これで4億回分のワクチンが加わることになる」として意義を強調しました。

アストラゼネカのワクチンをめぐっては、ドイツの専門家からなる委員会が、65歳以上の接種について有効性のデータが不足しているとして、18歳から64歳までの接種を推奨する方針を発表しましたが、ヨーロッパ医薬品庁は55歳以上のデータが、まだ不十分だとしながらも高齢者への接種に問題はないとの認識を示しました。