米ファイザー 治験データを厚労省に提出 来月承認の是非判断へ

国内で唯一、新型コロナウイルスのワクチンの承認申請を行っている、アメリカの製薬大手ファイザーは、国内で実施している治験のデータを29日、厚生労働省に提出しました。厚生労働省は、海外の治験のデータと合わせて来月承認の是非を判断する方針です。

国内で唯一、新型コロナウイルスのワクチンの承認申請を行っているファイザーは、日本政府との間で年内に7200万人分のワクチンを供給する契約を交わしています。

政府によりますと、ファイザーは20歳以上の日本人160人を対象に行ってきた治験のデータについて、当初、2月中にまとめる予定でしたが、日本政府の要請を受けて今月に前倒しする方針を示していました。

関係者によりますと29日、ファイザーから厚生労働省に国内の治験のデータが提出されたということです。

厚生労働省はすでに海外の治験のデータをもとに審査を進めていて来月、専門家会議を開いて承認の是非を判断することにしています。

承認された場合、政府はできるかぎり来月下旬から医療従事者を先行して順次、接種を始めたいとしています。

政府「冷凍庫の準備整った 30日から発送」

政府は、総理大臣官邸のツイッターに、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する新たな情報を投稿しました。

それによりますと、ファイザーのワクチンを保管する冷凍庫について「医療従事者への先行接種のためのマイナス75度の冷凍庫の準備が整った。全国100会場に向けて順に発送する。あす(30日)から実施できることになった」としています。

政府は医療従事者を対象とした接種について、できるかぎり2月下旬から始めたいとしています。