菅首相 “コロナ収束に全力” 世界経済フォーラム開催の会合で

菅総理大臣は29日夜、世界経済フォーラムが開いたオンライン会合で演説し、新型コロナウイルスの収束に全力を挙げるとともに、新たな経済成長の原動力として、グリーン社会の実現とデジタル改革に取り組む決意を強調しました。

この中で、菅総理大臣は「世界中で新型コロナウイルスとの闘いが続いている。日本は一日も早い収束に向け、全力を挙げる。国民の協力をいただきながら、私自身も、この闘いの最前線に立ち、難局を乗り越えていく」と述べました。

そして「ポストコロナを見据え、日本経済と世界経済の未来に希望を与える、新たな成長の原動力を日本が率先してつくりあげていく決意で、その鍵となるのが『グリーン』と『デジタル』だ」と強調しました。

そのうえで、グリーン社会の実現に向けて、新たに創設した2兆円の基金や税制措置などを総動員し、民間企業の大胆な投資やイノベーションを促すほか、2035年までに乗用車の新車販売で電動車100%を実現する考えを示しました。

また「デジタル化の遅れを取り戻し、改革を一気に加速して、最先端のデジタル国家を目指す。司令塔となる首相直轄の組織として、デジタル庁を設置し、この秋に始動する」と説明しました。

このほか、ことし夏に東京オリンピック・パラリンピックを開催するとして「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、世界中に『希望』と『勇気』をお届けできる大会を実現する決意だ」と述べました。