バター 輸入枠を大幅削減へ コロナ影響で需要落ち込み 農水省

新型コロナウイルスの影響で、業務用のバターの需要が落ち込んでいることなどから、農林水産省は新年度のバターの輸入枠を、今年度の半分以下となる6400トンにすることを決めました。

日本はWTO=世界貿易機関の協定で毎年、一定量の乳製品を輸入することになっていて、このうち新年度のバターの輸入枠について農林水産省は6400トンにすることを決めました。

1万4000トンだった今年度と比べて半分以下となり、年度ごとに輸入枠を設定するようになった2017年度以降では最少となります。

これは新型コロナウイルスの影響で、外食用やお土産用のお菓子などに使われる業務用のバターの需要が落ち込んでいることや、学校給食や飲食店向けの牛乳や乳製品が行き場を失い、メーカーが日持ちのするバターに生産を切り替えたことから、国内の在庫が増えているためです。

農林水産省によりますと、去年12月末時点の在庫は、3万5000トンと、前の年より49%増えています。

農林水産省は「新型コロナウイルスの影響で需要が落ち込んでいて、在庫もたまっているので一時的に輸入枠を大きく減らした。国産のバターの需要も増やして需給を調整していきたい」としています。