宮古島に陸上自衛隊の派遣要請 コロナ感染拡大で医療支援求め

沖縄県は、宮古島市で新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、医療提供体制がひっ迫しているとして、29日夕方、陸上自衛隊に対し医療支援を求める災害派遣を要請しました。自衛隊の看護官らは29日午後6時すぎに宮古島市に到着していて、31日から活動を行う予定です。

沖縄県の宮古島市では、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していて、28日は過去最多となる35人の感染が確認され、感染者数は3日連続で30人を超えました。

玉城知事は、29日午後の記者会見で「全国で最大規模の感染拡大とともに、高齢者施設でクラスターが発生している。医療崩壊の危機が差し迫る状況を踏まえ、本日、陸上自衛隊に対して医療支援の災害派遣を要請することにした」と述べました。

このあと沖縄県は29日夕方、陸上自衛隊に対し医療支援を求める災害派遣を要請しました。

那覇市にある陸上自衛隊那覇駐屯地からは、看護官らがバスに乗り込んで宮古島市へ出発し、29日午後6時すぎには現地に到着しました。

沖縄県が要請した派遣期間は2月13日までで、看護官らは感染者の集団=クラスターが発生した高齢者施設で31日から医療支援にあたるということです。

岸防衛相 「感染拡大に迅速かつ的確に対処」

岸防衛大臣は、記者団に対し、沖縄県から医療支援のための災害派遣の要請を受け、陸上自衛隊の看護師と准看護師の合わせて5人を派遣することを明らかにしました。

看護師らは、31日から2週間、宮古島市内の施設で高齢者に対する看護活動などを行うということです。

岸大臣は「関係省庁や自治体と緊密に連携し、支援ニーズに最大限応えられるよう、これまでの活動で得られた経験を生かしつつ、感染拡大に迅速かつ的確に対処していく」と述べました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、自衛隊が医療支援を行うために災害派遣されるのは、今回で6か所目です。