住宅着工戸数 過去10年で最低水準に 「先行きは不透明」国交省

去年1年間に全国で着工された住宅の戸数は、前の年を9.9%下回って81万戸余りと4年連続で減少し、過去10年で最も低い水準となりました。

国土交通省によりますと、去年1年間に全国で着工された住宅の戸数は81万5340戸で、前の年より9.9%減少しました。

住宅の着工戸数が前の年を下回るのは4年連続で、過去10年間で最も低い水準となりました。

内訳をみると、▼アパートなどの賃貸住宅を示す「貸家」は、30万6753戸で前の年より10.4%減ったほか、▼マンションや建て売り住宅を示す「分譲住宅」も24万268戸と前の年より10.2%減少しました。

また、▼注文住宅を示す「持ち家」も26万1088戸と前の年より9.6%減少しています。

これについて、国土交通省は、新型コロナウイルスの感染拡大で住宅展示場の来場者が大きく落ち込み、事業者も受注の減少を見込んで土地の確保を絞ったことなどが影響したと見ています。

国土交通省は「新型コロナウイルスの影響が広がる中、緊急事態宣言も出され、今後の先行きは不透明だ。住宅のポイント制度や減税などの対策の効果を注視していきたい」としています。