東京五輪 アーティスティックスイミング最終予選 5月に延期

東京オリンピックに向けて新型コロナウイルスの感染拡大後、最初のテスト大会として3月に予定されていたアーティスティックスイミングのオリンピック最終予選が5月に延期されることが決まりました。

アーティスティックスイミングのオリンピック最終予選は、3月4日から4日間、東京 江東区の東京アクアティクスセンターで、オリンピック本番の競技運営の方法や新型コロナウイルスの感染防止対策などを確認するテスト大会として予定されていました。

しかし、大会を主催する国際水泳連盟などによりますと、世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることや、東京都などに発出されている緊急事態宣言によって入国した選手などの待機期間を緩和する措置が中断されており、宣言解除の見通しも不透明なことから、大会を5月1日からの4日間に延期することを決めたということです。

今回の最終予選は開催国の日本など東京オリンピック出場が内定している7チームを除く、デュエットの残り7枠とチームの残り3枠を競うもので、選手数の申請期限となる28日までに20か国余りのおよそ100人の選手がエントリーし、運営スタッフを含めると220人余りが来日を予定していました。

テスト大会では、国際水泳連盟の指針に沿って感染防止対策が検討され、無観客も視野に運営方法が議論されていました。

組織委「開催時期変更も影響はない」

感染対策の最初のテスト大会に予定していたアーティスティックスイミングのオリンピック最終予選が5月に延期となったことについて、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は「開催の時期は変わったが、場所も条件も変わらずに実施できるので、テスト大会という位置づけでの影響はない。安心安全な大会開催へ向けできることをやっていきたい」と話しています。

これで、東京大会に向けて感染対策を行う最初のテスト大会は、4月3日から2日間、国立代々木競技場で行われる車いすラグビーの大会となります。

大会関係者「大会2か月前の予選 選手は大変」

一方、テスト大会の関係者からは5月に延期されたことでオリンピックに向けた選手の調整への影響を懸念する声があがっています。

大会の運営に携わる担当者の1人は「通常は最終予選が終わった後、オリンピック本番に向けて課題を洗い出して演技を修正するが、大会2か月前の予選は本番までギリギリか間に合わないくらいのタイミングで選手やコーチは大変だ」と話しています。