要チェック!? 「新型コロナ」に「レジ袋」…

要チェック!? 「新型コロナ」に「レジ袋」…
中学受験で出題される時事問題。私立中学校の先生が小学生に知っておいてほしいニュースの第1位とは?そして、今からできるニュースのチェック法を、大手学習塾で取材しました。

出題が予想されるキーワード

大手学習塾が中学入試の対策として挙げたキーワードは「新型コロナウイルス」「テレワーク」に「東京オリンピック・パラリンピック」など。
このうち、新型コロナウイルスの予想問題を見ていきます。

予想問題に挑戦

問題
2020年は飲食店や宿泊施設を中心に売り上げが減ることが多かった一方で、電気機器製品の売り上げが伸びたといいます。なぜ、電気機器製品の売り上げが伸びたのでしょうか?その理由として考えられることを書きなさい。
(早稲田アカデミー 予想問題)
この問題をどう考えればいいのか、学習塾の講師に聞きました。
早稲田アカデミーの社会科担当、相澤好寛さんです。
この問題の出題意図はどこにあるのでしょうか。
相澤さん
「新型コロナウイルスは、感染症が拡大して健康面で不安だというだけでなく、社会を巻き込み、必ず背景がある話です。新型コロナウイルスのことを知っているかということよりも、コロナをはじめとして、ほかのこういうことはどう思うかを問いかけたい」
去年は新型コロナウイルスの影響で、多くの飲食店や宿泊施設で売り上げが激減しました。
一方で売り上げが伸びたという、電気機器製品。
ではどんな製品が売れたのかまで、筋道を立てて答えられるかどうかがポイントだといいます。

2つの事を対比して考えてみよう

相澤さん
「国語でもそうなんですが、2つの事を対比させるという考え方をうまく操れるかどうかが重要になります。この問題では、飲食店、宿泊施設は、すべて家の外に出るということです。その反対で、電気の機器は売り上げが伸びている。きっと片方の理由の逆の理由になるはずだと思いつく。『家を出ない』がキーワードになるなというところから探りを入れていく。テレワーク、つまりリモートワークが進んだことによって、自宅で仕事をする人が増えた」
これでわかったでしょうか?

解答例は…
「多くの企業がテレワークを導入したことで、パソコン類の需要が高まったから」
相澤さんからのアドバイスでは、「テレワーク」ということばを使えるということと、「電気機器製品とは何か」ということをわかっていますよとアピールしたほうがいいともいうことでした。
そして、ただことばを暗記するのではなく、事柄の背景を理解して考える力が求められているといいます。
相澤さん
「知っているではなくて、わかっているという状態に持って行くこと。早く知っていることは、結構自慢だったりする。『小学校1年生で九九が言えました』といったらヒーローだけど、小学校3年生になれば、みんな言える。早いということは、やがてアドバンテージがなくなる。それよりも、深い興味をもってより広範囲を知っている、極めようとしているほうが、長い目で見れば圧倒的に有利になる。行けるところまで行ってごらんというやつです。その観点でいったほうがよろしいと思います」

小学生が知っておいてほしいニュース

続いての問題は、「私立中学校の先生が、小学生に知っておいてほしいニュース」の第1位(サピックス小学部調べ)になっているテーマ。
それは「レジ袋の有料化」です。
レジ袋の有料化は、海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化などの解決に向けて、去年7月に始まりました。

予想問題はこちら。
問題
植物由来の原料を25%以上配合しているレジ袋が有料化の対象外とされたことに反対意見もあります。その理由はどのようなものか、説明しなさい。
(サピックス小学部 予想問題)
環境に配慮したレジ袋の中には無料でもよいものがあって、それに反対する意見もある、その理由を問うものです。

無料でもよいとされるレジ袋は、こちら。
▽「厚さが0.05ミリ以上のもの」
繰り返し使えて、使い捨てになりづらいからです。

▽「海の中で分解される、海洋生分解性プラスチックを100%配合したもの」
海のごみ問題につながるおそれが少ない、というのが理由です。

▽「植物由来のバイオマス素材・バイオマスプラスチックを25%以上配合したもの」
これは大人でもなかなか正確には知らないと思いますが、この問題をどう考えればいいのか、もう1つの学習塾の講師に聞きました。
サピックスの社会科担当、玉井滋雄さんです。
玉井さん
「バイオマスプラスチックは、燃やしたときに二酸化炭素を増やさないということで環境にやさしい素材とされています。ポイントは『残りの75%は何か』。それが従来のプラスチック原料と同じということがわかれば、石油由来のプラスチックごみが増えることになる、あるいは減らないことになる」
解答例は…
「原料の残りの成分が石油由来であれば海洋プラスチックごみになることに変わりはなく、無料のままなら使い捨てされることも変わらないから」
では、もう1問!
問題
日本で1年間に排出されるおよそ900万トンのプラスチックゴミのうち、レジ袋が占める量に最も近いものを1つ選び、記号で答えなさい。
ア 20万トン
イ 130万トン
ウ 280万トン
エ 400万トン
(サピックス小学部 予想問題)
玉井さん
「答えは20万トンになります。これを授業中に子どもたちに聞いてみたら、『たったそれだけしかないの?』と。『有料化によって、プラスチックごみって本当に削減されるの?』という疑問を当然もちますよね。その疑問を大事にすることも、こうした勉強を進めるうえでは大事になってくるのではないか」
今回のレジ袋の問題で、子どもたちに考えてほしいことは何なのでしょうか。
玉井さん
「これだけプラスチックごみが出ているということは、プラスチック製品を大量に使っていることになる。いかにプラスチックごみを減らすのか、代わりがきくのか、となると、もしかしたら答えが出ない問題かもしれない。おそらく、中学校の先生のねらいとしては『答えのない問題が、これからたくさん出てくるかもしれないけれど、そこを一生懸命考えることが大事なんだよ』というメッセージなのかもしれないと思っています」
玉井さんは、「家庭では何が出るのかではなく、子どもが興味を持つ瞬間を大切にしてほしい。大人も毎日忙しいけれど、子どもが何かに関心を持った時に、そのフリでもいいから『おもしろそう』という反応をしてあげると、自分でさらに興味を深めるきっかけになる」とも話していました。
関心の芽をつぶさないことって大事ですね。
受験生の皆さん、体調を整えて、本番に臨んでくださいね。
「週刊まるわかりニュース」(土曜日午前9時放送)の「ミガケ、好奇心!」では、毎週、入学試験で出された時事問題などを題材にニュースを掘り下げます。
「なぜ?」、実は知りたい「そもそも」を、鎌倉キャスターと考えていきましょう!。

コーナーのホームページでは、これまでのおさらいもできます。
下のリンクからぜひご覧ください!