「楽天でんき」新規申込受付を一時停止 電力需給の厳しさ影響

電力の小売り事業に新規に参入した「新電力」と呼ばれる事業者の楽天モバイルは、提供している「楽天でんき」のサービスについて、新たな申し込みの受け付けを一時、停止すると発表しました。

寒さなどの影響で電力需要が増えて調達コストが上昇しているためで、電力需給が厳しくなった影響が新電力の事業に及んでいます。

発表によりますと新たな申し込みの受け付けを一時、停止したのは、楽天モバイルが提供する▽家庭向けの「楽天でんき」と、法人向けの「楽天でんきBusiness」、それに、家庭向けの電力とセットでガスを供給している「楽天ガス」です。

理由について会社は、寒さの影響で電力需要が高まっていることに加え、火力発電の燃料となるLNG=液化天然ガスの在庫の減少などで発電量が減ったことで、電力の卸売市場の価格が高騰し調達コストが上昇したためだとしています。

会社では契約済みのサービスについてはこれまでどおり供給を続けるほか、26日の午後0時半までに申し込みを終えた契約についても、手続きを進めるとしています。

この会社は「新電力」と呼ばれる小売り事業者として、基本料金を設定せず、使用量に応じて料金がかかるサービスを提供していましたが、電力需給が厳しくなった影響が新電力の事業にも及んだ形です。

新電力 電力の卸売価格高騰で厳しい状況に

家庭向けの電力の小売りは、5年前の2016年4月に自由化され、今では、「新電力」と呼ばれる事業者が全国におよそ700社あります。

自前の発電施設を持たない新電力の多くは、卸売市場を通じて電力を調達しています。

こうした中、今月は、寒さの影響で暖房需要が増え電力の需給がひっ迫したことなどを受けて電力の卸売価格が高騰しました。

今月13日には1日の平均価格で1キロワットアワー当たり154.6円まで上昇し、これまでの最高価格の6倍近くまで値上がりしました。

新電力の中には電気料金を卸売価格に連動させているところもあり、卸売価格の上昇に伴う料金の上昇で顧客が契約を解除する動きが出ています。

また、電力の調達コストを料金に転嫁できず事業の収支が厳しくなっているところもあり、経済産業省は、新電力の事業者が足りなくなった電力を大手電力会社から追加で調達する際に支払う料金に上限を設けることを決めるなど対策に乗り出しています。