大学院生が「無給医」 労基署から是正勧告 日本医科大学

おととし、日本医科大学が診療に従事させていた大学院生11人に少なくとも10日間余りにわたって賃金を支払っていなかったことが確認されたとして、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かりました。大学病院などで診療にあたりながら給与が支払われない医師は「無給医」と呼ばれていて、このうち大学院生が労働者と認められたのは初めてと見られます。

是正勧告を受けたのは、東京・文京区にある日本医科大学です。

代理人の弁護士や大学によりますと、おととし10月下旬からの少なくとも13日間、付属病院で外来診療に従事させていた大学院生11人に賃金を支払っていなかったことが労働基準監督署の立ち入り調査で確認され、今月21日付けで是正勧告が行われたということです。

あわせて労働基準監督署は、過去2年間にさかのぼって診療の実態を調査したうえで、大学院生であっても業務内容を精査して、労働時間に該当する場合は賃金を支払うよう指導しました。

診療に従事していても、研究や自己研さんなどと見なされて給与が支払われない大学院生などは「無給医」と呼ばれ、国の調査では2018年9月の時点で全国59の大学病院に合わせて2819人存在していたことが確認されています。

担当した弁護士は「今回の勧告は大学院生を労働者と認めた全国で初めての判断と見られ、無給医の解消に向けた大きな一歩だ」としています。

一方、日本医科大学は、NHKの取材に対し「今年度からは適切な対応をとっており、現在は問題がないと考えている」とコメントしています。