病床ひっ迫で搬送先見つからず 一般救急患者2人が心肺停止

名古屋市消防局は、新型コロナウイルスの感染拡大で病床がひっ迫する中、一般の救急患者の搬送先が見つからず、市外の医療機関に搬送する途中で2人が心肺停止状態になったと発表しました。

名古屋市消防局によりますと、今月22日の夜、家族からの要請を受けて70代の女性を救急搬送するため、市内の8つの医療機関に受け入れを依頼したところ「ベッドが満床」などの理由で断られたということです。

女性は、市外の病院に搬送されましたが、到着したときには、救急要請から1時間余りがたち、女性は搬送途中に心肺停止状態になったということです。

また、24日夜、60代の男性を救急搬送する際にも市内の10の医療機関から「ベッドが満床」などの理由で受け入れを断られ、市外の医療機関に搬送するまでに1時間余りかかったということで、男性は搬送途中で心肺停止状態になったということです。

2人は、いずれも新型コロナウイルスの感染を疑う症状はなく、一般の救急患者だったということです。

名古屋市消防局は2人の詳しい容体については明らかにしていません。

名古屋市消防局では新型コロナウイルスの感染拡大によって病床がひっ迫していることが影響した可能性もあるとしていて「今後も同じようなことが起こりうるので、医療機関と連携しながら早く搬送できるように努めていきたい」としています。