プロ野球 “キャンプ中に集団感染 現地医療機関と協議し判断”

プロ野球とサッカーJリーグによる新型コロナウイルスの対策連絡会議が開かれ、プロ野球の斉藤惇コミッショナーは、来月から始まる春のキャンプ中に集団感染が起きた場合、専門家や現地の医療機関と協議したうえで中断するか、判断する考えを示しました。

来月1日から沖縄や宮崎などで始まるプロ野球のキャンプは、すべて無観客で行うことやチーム関係者全員が1週間に1回程度、PCR検査をすることを決めていて、25日の会議ではキャンプ期間中の現地での感染対策について専門家とともに確認しました。

会議後の会見で斉藤コミッショナーは、キャンプ中に集団感染が起きた場合について「キャンプ中断の条件も頭に入れておかなければいけないが、定量的なルールを作るのは難しい。専門家に相談するとともに地元の医療機関との判断によって決めざるをえない」と述べ、状況に応じて関係機関と協議のうえ、判断する考えを示しました。

また、東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「現地の医療体制をいかにひっ迫させないかが重要だ。選手が発症した場合はできるだけホテルで療養することになるが、10人くらい発症したり重症化したりすることがあった場合は現地の医療との相談になる。長期にわたる場合についてはもう少し検討しなくてはならない」と話していました。

このほか会議では今後、ワクチン接種が始まった際に、シーズン中の選手がどのようにワクチン接種を行うかについても専門家と意見が交わされ、愛知医科大学大学院の三鴨廣繁教授は「接種した局所の反応や全身のけん怠感が出ることがあると報告されている。試合前日の接種は可能であれば避けてもらうのが望ましい」と話していました。