WHO 新型コロナワクチン提供で合意と発表 来月供給開始へ

WHO=世界保健機関はアメリカの製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチン、4000万回分の提供を受けることで合意したと発表し、ワクチンの公平な分配を目指す枠組みを通じて来月には、供給を始められるとしています。

WHOのテドロス事務局長は22日の記者会見で、ワクチンの公平な分配を目指す枠組み「COVAXファシリティ」に、ファイザーなどが開発したワクチン4000万回分の提供を受けることで製薬会社との間で合意したと発表しました。

ワクチンは今後、枠組みにすでに参加しているイギリスの製薬大手アストラゼネカなどが開発した1億5000万回分と合わせて来月には、各国への供給を始められる見通しだということです。

テドロス事務局長は「世界にワクチンを公平に分配するというCOVAXの約束を果たすのに近づいている」と述べて合意を歓迎し、すべての国の医療従事者や高齢者が4月上旬までに接種を受けられるよう、国際社会にさらなる協力を呼びかけました。

ファイザーなどが開発したワクチンの接種は、世界各国で始まっていますが、所得の高い国が中心で、WHOなどの枠組みを通じて所得の低い国で供給を進めることが課題となっています。