国の原子力総合防災訓練を延期 コロナ感染状況踏まえて 環境相

来月上旬に宮城県の女川原子力発電所で予定されていた国の原子力総合防災訓練について、原子力防災を担当する小泉環境大臣は、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて延期することを明らかにしました。緊急事態宣言の解除後に実施するとしています。

毎年度行われる国の原子力総合防災訓練は、来月上旬に東北電力の女川原発周辺で行われる予定でしたが、宮城県の村井知事は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、延期するよう求めていました。

これについて、原子力防災を担当する小泉環境大臣は22日の閣議後の記者会見で、緊急事態宣言の対象地域の東京などから多くの関係者が参加することや地元からの要望などを勘案し、実施時期の延期を決めたことを明らかにしました。

訓練は、宮城県など関係機関と調整したうえで、緊急事態宣言の解除後に実施するとしています。

女川原発2号機は、去年2月に原子力規制委員会の審査に合格したあと、去年11月に村井知事が再稼働に同意していて、東北電力は対策工事が完了する令和4年度以降の再稼働を目指しています。

国の原子力総合防災訓練は、過去に東日本大震災を受けて中止されたケースなどがあります。