都内の介護スタッフ延べ200万人に無料PCR検査へ 日本財団

新型コロナウイルスのまん延で保健所がひっ迫し、介護現場での検査が十分に進んでいないとして、日本財団は、来月から東京都内の高齢者施設のスタッフ延べ200万人に無料で定期的なPCR検査を行うと発表しました。

リスクの高い高齢者に日常的に接する介護スタッフについては、保健所の判断で症状がなくても行政検査ができることになっていますが、保健所の業務がひっ迫する中、こうした検査は十分に行われていません。

このため日本財団は、東京都内の高齢者施設などで働くスタッフに1週間に1回程度無料でPCR検査を実施することになりました。

期間は2月から7月まででおよそ10万人の職員が希望すると想定し、延べ200万人分の検査を行う方針で、200億円の予算を組んでいるということです。

財団は東京 品川区の「船の科学館」の敷地内に検査センターを設置し、陽性になった場合は結果を保健所と共有して、その職員が勤務する施設の高齢者全員への検査や医師による濃厚接触者の特定、そして、代わりとなるスタッフの人件費の助成も行うとしています。

記者会見した日本財団の海野光行常務理事は「無症状の感染者を早期に把握して高齢者への感染やクラスターの発生を防ぎ、病床のひっ迫を防止していきたい」と話しています。