効果的なオフィスの感染対策は? 専門家らチェックシート作成

新型コロナウイルスの感染対策をオフィスで効果的に実施するにはどうすればよいのか、感染症対策の専門家とオフィスビルの施工を手がける大手ゼネコンが、現状の対策を評価するチェックシートを作り、リスクを減らすための改善策を提案する業務を始めることになりました。

チェックシートを作ったのは、順天堂大学大学院で感染制御を専門とする堀賢教授と大手ゼネコンの清水建設です。

オフィス内での感染対策について企業からの問い合わせが相次いでいることから、ビルの構造や設備、人の動きかたなどをもとに、受付や執務室など、それぞれの場所での対策を点数で評価します。

それによりますと、ドアやトイレの設備が接触するタイプかどうかや部屋の空調設備の1時間の換気能力とそれに適した人数となっているか、受付の方法などチェックする項目の数は、100近くに上ります。

それぞれの項目について5点満点で採点し、建物全体から点数の低いリスクの大きい箇所を洗い出し、改善の提案につなげるとしています。

堀教授は「企業が感染症対策を見直すきっかけにしてもらうとともに、食堂やエレベーターホールなど人が滞留しがちな場所では、人の流れの動きを一方向に限定した設計にするなど、感染対策を考慮したビル設計についても今後、考えていく必要がある」と指摘しています。

堀教授と清水建設では今月中にも業務を始めたいとしています。