ロシア 18歳以上の全国民へのワクチン接種 始まる

ロシアでは18日、18歳以上のすべての国民を対象に新型コロナウイルスのロシア製のワクチンを接種する大規模な取り組みが始まりました。ロシア製のワクチンの有効性などを強調するねらいもあるとみられます。

ロシアでは、国内で開発された新型コロナウイルスのワクチン「スプートニクV」の接種が医療従事者や教師などを優先に先月から始まっています。

これについてプーチン大統領は、接種の規模を拡大するよう指示し、18日からは、妊婦などを除く、18歳以上のすべての希望者に対象を広げて大規模な接種が始まりました。

このうち極東のウラジオストクの医療機関には事前に申し込みをした人が次々に訪れ、接種を受けていました。

50代の女性は「自主的な隔離の生活に疲れ、安全のために接種しました。ロシアの科学を信頼しています」と話していました。

ロシアでは、これまでの感染者数が350万人を超え、感染拡大が収まっていない一方、ワクチンの安全性や有効性に対しては、国民の不安も根強いのが実情です。

ロシアの国営メディアはワクチンの接種拡大を大きく伝えていて、プーチン政権としては、大規模な接種によってロシア製のワクチンの有効性などを強調するねらいもあるとみられます。