地震発生の切迫度 31の活断層 阪神・淡路大震災直前と同等以上

26年前の阪神・淡路大震災を教訓に、国は、内陸で過去繰り返し地震を引き起こしてきた活断層のリスクを評価してきました。現在、地震の起きる切迫度が、阪神・淡路大震災の直前と同じか、それを上回る活断層は全国で31あり、住宅の耐震化や家具の固定などの対策を進める必要があります。

阪神・淡路大震災をもたらしたのは、兵庫県南部を震源とするマグニチュード7.3の大地震で、大阪府北西部から兵庫県の淡路島にかけて位置する活断層の一部がずれ動きました。

活断層による地震への防災対策を促すため、国は地震調査研究推進本部を設置し、全国の活断層のうち、長さがおおむね20キロを超え、地震が起きると社会的に大きな影響が出る活断層を重点的に調べ、今後30年以内に地震が発生する確率を計算するなど、リスクを評価してきました。

地震発生の切迫度は4つのランクに分けられ、確率が3%以上の活断層は、最も高い「Sランク」とされています。

阪神・淡路大震災が起きる直前の発生確率は0.02%から8%で、現在の「Sランク」に当てはまります。

全国114の主要な活断層のうち、ことし1月1日の時点で「Sランク」とされているのは31の活断層で、このうち「糸魚川ー静岡構造線断層帯」と「中央構造線断層帯」のそれぞれ一部区間、「三浦半島断層群」など合わせて8つの活断層帯では確率が8%を超え、阪神・淡路大震災の発生前より切迫度が高くなっています。

また、次いで危険度が高い「Aランク」の活断層は全国に35あります。

5年前の平成28年に熊本地震を引き起こした「布田川断層帯」は、地震直前の評価で「Aランク」でした。

“未知”の活断層で地震発生のケースも

一方、平成16年の新潟県中越地震や、平成20年の岩手・宮城内陸地震など、これまで知られていなかった活断層がずれ動いて地震が起きるケースも相次いでいます。

地震が発生すれば大きな被害が出るおそれがあり、地震調査研究推進本部は、住宅の耐震補強や家具の固定など日頃からの備えを進めるよう呼びかけています。

特に切迫度が高いとされる8つの活断層帯

ことし1月1日の時点で、「Sランク」に分類されている活断層は全国に31ありますが、このうち確率が、阪神・淡路大震災が発生する直前の8%を超え、特に切迫度が高いとされているのは、次の8つの活断層帯です。

切迫度が高い順に、
▽「糸魚川ー静岡構造線断層帯」のうち長野県の区間
▽静岡県にある「富士川河口断層帯」
▽熊本県の「日奈久断層帯」の一部
▽長野県の「境峠・神谷断層帯」
▽「中央構造線断層帯」のうち愛媛県の区間
▽岐阜県と長野県にある「阿寺断層帯」
▽神奈川県にある「三浦半島断層群」
▽広島県と山口県の沖合の「安芸灘断層帯」となっています。

活断層が引き起こす地震は、南海トラフや日本海溝などで起きるプレート境界型の地震と異なり、発生間隔が数千年程度と長いのが特徴で、今後30年以内の発生確率を計算すると、その値は小さくなってしまいます。

ただ、確率が低く見えても、決して地震が起きないわけではなく、突然、大きな揺れが襲ってくることもあります。

日頃からの備えを進めることが大切です。