セルビア 中国製の新型コロナワクチン到着 欧州での供給は初

ヨーロッパのセルビアでは16日、中国の製薬会社シノファームが開発した新型コロナウイルスのワクチンが到着しました。ヨーロッパで中国のワクチンの供給を受けるのは初めてだとしています。

セルビアでは16日、中国の製薬会社シノファームが開発した新型コロナウイルスのワクチンを積んだチャーター機が首都ベオグラードの空港に到着しました。

ワクチンは100万回分だということで、空港にはブチッチ大統領がみずから出迎え「習近平国家主席と中国指導部に感謝する」と歓迎しました。

セルビアでは、アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発したワクチンや、ロシアのワクチン「スプートニクV」の接種が始まっていて、当局がシノファームの使用を許可すれば、早ければ17日にも接種が始まる見通しだということです。

セルビアは、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」や、マスクなどの大量の医療物資を輸出した「マスク外交」などを通じて中国と関係が深く、ブチッチ大統領は「ヨーロッパで最初に中国のワクチンの供給を受けた国となった」としています。

ヨーロッパでは、中国と経済的な関係が深いハンガリーでも、シノファームのワクチンを調達する調整が進められています。