イギリス 感染拡大で入院患者最多に 病床のひっ迫深刻

変異した新型コロナウイルスの感染が広がっているイギリスでは、入院患者がこれまでで最も多くなり、医療体制は深刻な状況が続いています。

イギリスでは、感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスの感染が拡大していて、1日当たりの死者が1000人を超える日が続いています。病床のひっ迫も深刻で、最新の発表では、入院患者がこれまでで最も多い3万7000人以上に上りました。

イギリス国内の病院では病床が足りないため、急きょ、小児病棟のスペースを利用したり、病床に余裕がある遠く離れた別の病院に患者を搬送したりしているほか、緊急ではない手術をとりやめる病院も出てきています。

ジョンソン首相は15日記者会見し、「がんの治療を延期したり、集中治療室に患者が入り切れなくなったりしている」と述べ、改めて危機感を示しました。

死者や入院患者の数が減少するには、まだ時間がかかるとみられていて、ジョンソン首相は、外出制限など政府が定めたルールを守るよう改めて国民に求めました。

一方、イギリス政府は水際対策として、海外から入国するすべての人に対し、出国前の検査で陰性を証明する書類の提出や、入国後、原則として10日間の隔離を義務づけ、この措置を18日から始めると発表しました。