洗面所の蛇口介し感染か 都営大江戸線の新型コロナ集団感染

都営大江戸線の運転士などが新型コロナウイルスに集団で感染したのは、歯磨きなどで使っていた洗面所の蛇口を介して感染が広がった可能性が高いことがわかりました。

都営大江戸線は先月中旬以降、江東区の清澄乗務区に所属する運転士など39人が新型コロナウイルスに感染し、今月11日までの2週間余り通常の7割程度に減らして運行を行いました。

都交通局によりますと、感染経路を調査した保健所から乗務区の庁舎にある洗面所の蛇口を介して感染が広がった可能性が高いと指摘されたということです。

この蛇口は手で回すタイプで、トイレの後の手洗いのほか歯磨きやうがいなどで運転士たちが使っていて、保健所はだ液が蛇口についていた可能性を指摘しているということです。

都交通局は、手をかざせば水が出るセンサー式の蛇口に変えるなどの対策を検討するということで「手を洗うために使う蛇口を介した可能性があると聞いて、対策の難しさを痛感した。感染の拡大防止に努めて運行を確保していきたい」としています。

加藤官房長官「共用で使うものは定期的清掃を」

加藤官房長官は閣議のあとの記者会見で「集団感染の原因に関して、個別の中身まで詳細に承知していないが、一般論として接触感染を予防するために、ドアノブ、スイッチ、手すりなど、手がよく触れる共用で使うものについては定期的に清掃するよう、これまでも周知を図ってきている」と述べました。

そのうえで「共用で使うものへの対応も含め、さらに徹底していただき、感染リスクが高まる5つの場面、さらには3密の回避、手洗い、マスクの着用、換気の徹底など基本的な対策の徹底を改めてお願いしていきたい」と述べました。