中国 去年の輸出額 前年比3.6%増 マスクなど伸び過去最高に

中国の去年1年間の輸出額は、前の年と比べて3.6%増加しました。新型コロナウイルスの感染拡大で、マスクや医療機器などの輸出が増えたことが背景です。

中国の税関当局が発表した去年1年間の貿易統計によりますと、輸出額は2兆5906億ドルで、前の年と比べて3.6%増加して過去最高になりました。

新型コロナウイルスの感染拡大で、マスクや医療機器の輸出が伸びたことや、いわゆる「巣ごもり需要」が世界的に高まり、パソコンなどの電子機器の輸出が増えたことが要因です。

一方、輸入額は前の年より1.1%少ない2兆556億ドルで、この結果、輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は5350億ドルとなりました。

中国税関総署の李魁文報道官は、記者会見で「ウイルスの感染状況や外部環境に多くの不確実性があるが、ことしは世界経済の回復が見込まれ、国内経済の現状も貿易の発展を支えるだろう」と述べました。

一方、アメリカとの間では去年1月の貿易交渉の第1段階合意を受けて、大豆や豚肉の輸入が増加しましたが、アメリカに対する貿易黒字はおよそ3100億ドルと前の年から7%増えていて、バイデン次期政権のもとでも米中間の課題になりそうです。