日銀総裁 景気「改善ペースは緩やかにとどまると考えられる」

日銀の黒田総裁は、14日開いた全国の支店長会議で、日本経済の先行きについて「改善基調をたどる」という見方を示す一方、「ペースは、緩やかなものにとどまると考えられる」とも指摘し、必要があれば、ちゅうちょなく追加の金融緩和に踏み切る姿勢を改めて強調しました。

オンライン方式で開かれた日銀の支店長会議で、黒田総裁は「国内の景気は、新型コロナウイルスの影響から引き続き厳しい状態にあるが、持ち直している。先行きについては、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、改善基調をたどるとみられる」と述べました。

その一方で、緊急事態宣言の対象地域が11の都府県に拡大されたことも念頭に「感染症への警戒感が続くなかで、改善のペースは緩やかなものにとどまると考えられる」とも指摘し、新型コロナウイルスが経済に与える影響を注視したうえで、必要があればちゅうちょなく追加の金融緩和に踏み切る姿勢を改めて強調しました。