米 ペンス副大統領 「ひどい前例つくる」大統領解任に応じず

アメリカの連邦議会にトランプ大統領の支持者らが乱入した事件について、議会下院はペンス副大統領に対し、大統領を事実上、解任するよう求める決議案の審議を行っています。ペンス副大統領は「ひどい前例をつくることになる」として応じない考えを示しました。

アメリカで今月6日に暴徒化したトランプ大統領の支持者らが連邦議会に乱入した事件をめぐっては、大統領への非難の声が強まっていて、12日、議会下院は野党 民主党がペンス副大統領に対し、憲法の規定に基づいて大統領を事実上、解任するよう求める決議案の審議を行っています。

決議案は賛成多数で可決される見通しですが、ペンス副大統領は民主党のペロシ下院議長に書簡を送り「ひどい前例をつくることになる」として、応じない考えを示しました。

一方、13日に採決が行われる見通しとなっている大統領の罷免を求める弾劾訴追の決議案をめぐっては、有力紙のニューヨーク・タイムズが関係者の話として、共和党の上院トップのマコネル院内総務は「トランプ大統領が弾劾される可能性がある犯罪を犯したと考えている」と報じています。

さらに与党 共和党からも、これまでのところ3人の議員が決議案に賛成する考えを示し、大統領からの離反の動きが出ています。

これに対しトランプ大統領は、南部テキサス州で演説し「弾劾はアメリカの歴史上、最悪の魔女狩りで、すさまじい怒りと分断、痛みを国民にもたらしている」と述べ、強く反発しています。

連邦議会への不法侵入など 170人以上を特定

アメリカの連邦議会にトランプ大統領の支持者らが乱入し、5人が死亡した事件で、FBI=連邦捜査局と検察当局は12日、記者会見を行い、これまでに不法侵入など何らかの犯罪に関わった疑いがある170人以上を特定し、すでに70人以上を訴追したと発表しました。

いずれも今後、さらに増加する見通しだとしています。

FBIなどは、当時の状況について一般から幅広く情報を募っていて、これまでに10万点を超える写真や映像などが寄せられているということです。

また、検察当局は、議会議事堂近くにある共和党と民主党のそれぞれの全国委員会で見つかったパイプ爆弾について「本物だった。起爆装置やタイマーがついていた」と明らかにし、関係機関が連携して爆弾の設置に関わった人物の行方を捜査していると説明しました。

FBIなどは、乱入事件をめぐり「扇動と共謀」について捜査する専従のチームを編成し捜査にあたっていて、徹底して追及していくと強調しています。