米政府 ワクチン在庫を各州に供給へ 優先接種の対象拡大も推奨

アメリカ政府は、新型コロナウイルスのワクチンを、より多くの人に接種するため、2回目の接種用に保管しているワクチンの在庫を今後、各州に供給するほか、優先接種の対象を65歳以上の高齢者などにも拡大することを推奨すると発表しました。

アメリカのアザー厚生長官は12日の記者会見で、ワクチンをより多くの人に接種するため、2回目の接種用に保管しているワクチンの在庫を今後、各州に供給すると明らかにしました。

政府が在庫を放出することで、2回目の接種が予定どおり行えない可能性も懸念されていますが、アザー厚生長官は供給に遅れが出ないようにすると強調しました。

また優先接種の対象を、これまでの医療従事者や高齢者施設の入所者などに加え、65歳以上の高齢者や、重症化のリスクが高い基礎疾患のある人に広げて接種を進めることを、各州などに推奨すると述べました。

先月からワクチンの接種が始まったアメリカでは、12日の時点でおよそ2770万回分のワクチンが供給され、932万人が接種を受けましたが、人手不足などで接種が進まないところがある一方、ワクチンが足りないところも出ています。

深刻な感染の拡大が続く中、今回の措置によって接種のペースが速まることへの期待が寄せられています。