吉川元農相を収賄罪で近く在宅起訴へ 東京地検特捜部

吉川貴盛元農林水産大臣が大臣在任中に大手鶏卵生産会社の元代表から現金500万円を受け取っていたとして、東京地検特捜部が近く、吉川元大臣を収賄の罪で在宅起訴する方向で検討していることが関係者への取材で分かりました。特捜部は吉川元大臣が心臓病のため入院し手術を受けたことなどを考慮し、逃亡のおそれは低く身柄を拘束する必要はないと判断したものとみられます。

自民党の衆議院議員だった吉川貴盛元農林水産大臣をめぐっては、広島県福山市に本社がある大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」の元代表から大臣在任中の平成30年11月からおととし8月にかけて3回にわたって合わせて現金500万円を受け取った疑いがあり、東京地検特捜部などは先月、収賄などの疑いで吉川元大臣の事務所などを捜索し捜査を進めています。

元代表は養鶏の業界団体の有力者で、関係者によりますと特捜部の任意の調べに対し「大臣在任の前後にも現金を提供し、去年までの6年間に総額1800万円を吉川元大臣に渡した」と供述しているということです。

元代表は大臣在任中に現金を渡した際、「アニマルウェルフェア」と呼ばれる動物福祉の観点から国際機関が策定した家畜の飼育環境の基準案に農林水産省として反対することなどを要望していたということで、特捜部は提供された現金のうち大臣在任中の500万円が大臣の職務に関する賄賂だったと認定し、近く収賄の罪で吉川元大臣を在宅起訴する方向で検討していることが関係者への取材で分かりました。

特捜部は吉川元大臣が心臓病のため入院し手術を受けたことなどを考慮し、逃亡のおそれは低く身柄を拘束する必要はないと判断したものとみられます。

特捜部の任意の調べに対し吉川元大臣は、大臣在任の前後にも現金を受け取ったことを認めたうえで、賄賂とされる現金500万円については、「大臣就任祝いや政治活動を応援する資金だと思っていた」などと説明しているということです。