「一見さんお断り」御殿場市のポスターに賛否

新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、静岡県御殿場市は、緊急事態宣言が出されている首都圏の1都3県の人などが市内の飲食店を利用しないよう「一見さんお断り」などと書かれたポスターを提供する取り組みを始めました。宣言解除後の来店を願うことばもありますが、文言などをめぐって賛否の声があがっています。

御殿場市は神奈川県と隣接するなど、首都圏の1都3県と近く、この地域の人たちに緊急事態宣言が出ている間は市内の飲食店を利用しないよう呼びかけるポスターを作成しました。

ポスターでは、1都3県の緊急事態宣言に触れたうえで「主に該当地域からお越しのお客様など一見さんお断りとさせていただいております。緊急事態宣言が解除された折には、皆様のお越しを心よりお待ちしております」と書かれています。

市は、このポスターを今月7日、御殿場駅周辺など市内およそ200の飲食店に配布するとともに、希望する店は市のホームページからダウンロードできるようにしました。

御殿場市によりますと「店が言いにくいことを、ことばにしてくれた」という感謝の声の一方「文面が厳しすぎる」といった否定的な意見もあり、市には12日午後3時までに50件以上の意見が寄せられているということです。

店の入り口にポスターを掲示した御殿場駅前の中華料理店の女性は「常連客なら万が一、何かが起きたときにもすぐに連絡できますが、一見さんは違うので、来ていただくことには怖さがあります。市のポスターには感謝しています」と話していました。
御殿場市の瀧口達也 経済外交戦略監は「ポスターの掲示は強制ではありませんが、市内事業者の要望も踏まえて、あえて厳しいことばにしました。少しでも早く感染拡大を抑えられるように理解いただければと思います」と話していました。