去年11月 経常収支 1兆8784億円黒字 3か月連続 前年同月上回る

日本が海外との貿易や投資などで、どれだけ稼いだかを示す去年11月の経常収支は、1兆8784億円の黒字となりました。原油やLNG=液化天然ガスなどの輸入価格が下がり、貿易収支が黒字となったことが主な要因です。

財務省が12日、発表した国際収支統計によりますと、去年11月の経常収支は1兆8784億円の黒字となりました。

黒字額は前の年の同じ月より4221億円、率にして29%増加しました。

黒字額が前の年の同じ月を上回るのは3か月連続です。

これは、原油やLNG=液化天然ガスなどの輸入価格が下がったことで輸入額が減少し、「貿易収支」が6161億円の黒字となったことが主な要因です。

一方、新型コロナウイルスの影響で外国人旅行者の数が大きく落ち込んでいることから、旅行収支の黒字額は前の年の同じ月より87%少ない276億円にとどまりました。

この結果、旅行収支を含む「サービス収支」は1816億円の赤字となりました。

また、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などを含む「第一次所得収支」は黒字額が前の年の同じ月より2608億円増加して1兆7244億円となりました。