英 病床ひっ迫深刻化 政府 ワクチン接種 急ピッチで進める

変異した新型コロナウイルスの感染拡大が続くイギリスでは、病床がひっ迫する事態が深刻化していて、政府は外出制限などのルールを守るよう強く呼びかけるとともに、ワクチンの接種を急ピッチで進めています。

イギリスでは、感染力が強いとされる変異した新型コロナウイルスの感染が依然、拡大していて、1日あたりの感染者が6万人を超える日も出ています。

ロンドンのあるイングランドでは、入院患者がことしに入ってから40%以上増加して3万人を超えるなど病床のひっ迫が深刻化しています。

ウィッティ首席医務官は11日、公共放送BBCのインタビューで「今後数週間は最悪の時になるだろう」と医療が崩壊する事態に警戒を示し、政府が定める厳しい外出制限などのルールを守るよう強く呼びかけました。

一方、イギリス政府は、ワクチンの接種を急いでいて、これまでにおよそ230万人が1回目の接種を受け、このうち39万人近くが2回目の接種も済ませたということです。

ジョンソン首相は11日、ワクチン接種のために新たに設置された大規模な施設を訪れ、「来月15日までに1500万人が接種できるようにするため態勢を拡充する」と述べ、70歳以上の高齢者などへの優先的な接種を急ぐ考えを強調しました。