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国立競技場 試合終了後10分が最も混雑 分散化の取り組み検討へ

東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場で、新型コロナウイルスの感染予防のための調査をサッカー、Jリーグが初めて行い、出入り口は試合が終了してからの10分間が最も混雑することがわかりました。Jリーグでは分散化を促す取り組みを検討し感染のリスクを低減したいとしています。
国立競技場では東京オリンピックの陸上やサッカー女子の決勝などが行われることになっていています。

これを受けてJリーグは今後、東京オリンピック・パラリンピックでも活用してもらおうと国の研究機関、産業技術総合研究所と協力して緊急事態宣言が出される前の1月4日、国立競技場で行われたJリーグカップの決勝で新型コロナウイルスの感染予防のためのさまざまな調査を初めて行いました。
その結果、収容人数の46%にあたる2万4000人余りが訪れた観客席の二酸化炭素の濃度は調査した11か所で、最大でも800ppm程度で屋内における環境衛生管理基準の1000ppmを下回っており、調査を担当した産総研は「この観客数では空気感染のリスクは低いと考えられる」としています。

一方、JR千駄ヶ谷駅に近い、北側のBゲートでは、試合終了から10分間が最も混雑し、1600人近くが通過していたことがわかりました。

周辺の二酸化炭素の濃度も1000ppmとそれまでの2倍以上に上がっていたということです。

さらに7つのトイレを調査した結果、1階のコンコースにあるトイレでは試合開始の30分ほど前におよそ2500ppmと高い数値を示したところがあったほか、ハーフタイムや試合終了直後も、一時的に1500ppmを超えた時間帯があることがわかりました。

Jリーグ新型コロナウイルス対策本部の仲村健太郎さんは「試合のあとに人の流れが多くなることなどがはっきりとデータとしてわかってきた。密集、混雑を避けるためもう一段、効果が出るような対策を検討したい」と話していました。

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