日用品の供給 メーカー各社が生産能力などで強化

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、去年、一時、品薄となったトイレットペーパーやマスクなどの供給に万全を期すため、日用品メーカーは生産能力を強化するなどして対応しています。

王子製紙グループでトイレットペーパーを生産する「王子ネピア」は去年、東京・江戸川区に首都圏向けの新しい拠点を建設し、国内の生産能力をおよそ10%強化しています。

さらに、埼玉県内の倉庫では、トイレットペーパーの在庫を去年の夏以降およそ20%増やし、需要の拡大に備えています。

王子ネピア江戸川工場の武田亮一工場長は「在庫は十分にあるので、安心して必要な分だけ購入してほしい」と話していました。

トイレットペーパーをめぐっては去年、SNSで「中国からの輸入が止まる」などと誤った情報が広がって品薄となった経緯があり、日本家庭紙工業会も「トイレットペーパーは95%以上が国内で作られていて、供給量に心配はない」と呼びかけています。

このほか、日用品メーカーでは「ユニ・チャーム」が香川県内の工場で24時間操業を行うなどして、マスクの国内生産を1か月で1億2000万枚とこれまでの3倍に高めているほか「花王」も消毒液の生産設備を大幅に拡充して増産を続けています。