東日本大震災から9年10か月 妻と両親亡くした漁師が祈り 宮城

東日本大震災の発生から11日で9年10か月です。宮城県女川町では津波で妻と両親を亡くした漁師の男性が仏壇の前で静かに手を合わせ、男手一つで育ててきた子どもたちのために朝ご飯の準備をしたあと、海の仕事に向かいました。

女川町の漁師、鈴木高利さん(54)は、東日本大震災の際の津波で妻の智子さん(当時38)と父親の金利さん(当時79)、母親の律子さん(当時79)の3人を亡くしました。

鈴木さんは月命日の11日、いつもと変わらず朝5時に起きると、自宅の仏壇に花やお米などを供えて線香を上げ、静かに手を合わせていました。

鈴木さんには震災の発生当時、2歳と小学3年生、それに小学6年生の3人の子どもがいて、この9年10か月、男手一つで育ててきました。

鈴木さんは、3人のうち現在一緒に暮らしている大学生の長男と、小学6年生の次女のために、朝ご飯を炊いたあと、氷点下に冷え込む中、港に軽トラックを走らせました。そして、日の出とともに漁船に釣り人を乗せて海の仕事に向かいました。

鈴木さんは「もうすぐ震災から10年になりますが、今振り返ると、あっという間だったという気がしています。子どもに支えられたというか、子どもがいたから頑張ってこられました。やっぱり海はいいので、仕事のほうももう少し頑張ろうかと思います」と話していました。