新型コロナ治療薬レムデシビル 中等症患者にも投与拡大 厚労省

新型コロナウイルスの治療薬「レムデシビル」について、厚生労働省は投与を認める対象をこれまでの重症患者に加え、肺炎になった中等症患者にも拡大しました。

「レムデシビル」は新型コロナウイルスの治療薬として去年5月に厚生労働省が特例承認し、原則、人工呼吸器や人工心肺装置=ECMOをつけている重症患者などに投与が限定されていました。

その後、製薬企業から追加で臨床試験のデータが提出され、厚生労働省は「重症患者以外でも有効性が確認された」などとして、投与を認める対象を肺炎になった中等症患者にも拡大しました。

一方、日本への供給量が限られていることから、当面は重症患者への使用を希望する医療機関に限定して供給するとしています。

レムデシビルをめぐっては、WHO=世界保健機関が去年11月「死亡率の低下などにつながる重要な効果はなかった」などとして、入院患者への投与は勧められないとする指針を公表していますが、厚生労働省は「これまでの評価に影響を及ぼすものではない」としています。