午後8時以降の飲食店来客数 先月より9割以上減 宣言後の1都3県

2回目の緊急事態宣言が出されて初めての金曜日を迎えた8日、1都3県の飲食店の客足はどのように変化したのか。
飲食店のデータからは営業時間の短縮が要請された午後8時以降の来客数は先月より9割以上減ったことが分かりました。
1回目の宣言が出された去年4月と同じ水準で、多くの店が要請に応じ、客側も来店を控えたとみられます。

NHKは、飲食店に予約や顧客管理のシステムを提供している東京のIT企業「トレタ」がまとめた東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県のおよそ3000店舗の来客データを使い、8日のデータを過去のものと比較して分析しました。

宣言前の先月と比較

まずは緊急事態宣言が出される前の先月の金曜日の平均と比較します。

8日の1日の来客数は先月より75%減少しました。

時間帯ごとに分析すると、
▽午前11時から午後3時までのランチタイムは来客数は先月より43%減少し、
▽午後5時から午後8時までの来客数は79%減少しました。

そして、
▽営業時間の短縮が要請された午後8時以降になると93%の減少となりました。

多くの飲食店が要請に応じ、客側も来店を控えたとみられます。

1回目の宣言後と比較

続いて、去年4月に1回目の緊急事態宣言が出されたあとの初めての金曜日と比較します。

▽午前11時から午後3時までのランチタイムの来客数は2.8倍余りに当たる185%の増加、
▽午後5時から午後8時までの来客数はおよそ2.1倍に当たる111%の増加でした。

一方で、
▽午後8時以降については18%の増加にとどまり、1回目の宣言が出された去年4月と同じ水準となりました。

専門家「夜間以外も注意を」

今回のデータを受けて感染症に詳しい水野泰孝医師は、「夜の時間帯の客足が減ったということは、感染の機会が減る要素として感染拡大の防止に一定の効果が期待できる」としたうえで、「夜の時間帯以外、例えば昼のランチタイムであっても感染のリスクは同じくあるので、時間帯に関係なく会話を少なくし会食の時間も短くするなど、ひとりひとりの意識を変えていくことが引き続き重要となる」と指摘しています。