自宅療養の男性死亡 神奈川県知事が謝罪 “県の対応に問題“

新型コロナウイルスに感染し神奈川県の健康観察のもとで自宅療養していた男性が死亡したことを受けて、黒岩知事は、県の対応に問題があったとして謝罪しました。

死亡したのは、横浜市で1人で暮らしていた60代の男性で、県などによりますと、今月3日に感染が確認されたあと自宅で療養していました。

翌日の夜に県の担当者が電話したところ、血液中の酸素濃度が通常の値より大幅に低くなっていたものの、会話できていたことなどから、正確に測れていない可能性があるとして経過観察となっていました。

しかし、その後、県の担当者は安否確認の電話をかけず、自宅訪問もしていなかったということで、今月6日に家を訪ねた親族が倒れている男性を見つけ、病院で死亡が確認されました。

死因は新型コロナウイルスによるウイルス性肺炎で、県によりますと、担当者が男性の療養期間などの情報を専用のシステムに入力していなかったため、男性の情報が部内で共有されず、適切な安否確認ができなかったということです。

神奈川県では先月にもホテルで療養中の男性が死亡していて、黒岩知事は「安否確認の強化に取り組む中で痛恨の極みであり、心からおわびする。ただ、療養者が急増したため行政の対応も限界で、今後、外部パワーの活用など安全に療養してもらうための手法を早急に検討したい」と述べました。