大相撲 新型コロナ 力士5人感染も初場所は予定どおり開催へ

日本相撲協会は、力士や親方などすべての協会員を対象に行った新型コロナウイルスのPCR検査の結果、九重部屋で幕内の千代翔馬など力士5人の感染がわかったと発表しました。

相撲協会は感染者が所属する部屋などの関取、合わせて16人を休場させることで10日から予定どおり初場所を開催します。

日本相撲協会は、初場所の開催に向けて9日までに力士や親方などの協会員全員、およそ900人を対象に新型コロナウイルスのPCR検査を行いました。

相撲協会によりますと検査の結果、いずれも九重部屋で前頭13枚目の千代翔馬と十両5枚目の千代鳳、それに幕下以下の力士2人、友綱部屋の幕下以下の力士1人の合わせて5人が新型コロナウイルスに感染したということです。

相撲協会は、濃厚接触の可能性があるとして5人の力士が所属する九重部屋と友綱部屋のほか、今月5日に感染が明らかになった横綱・白鵬が所属する宮城野部屋、さらに今月、集団感染が明らかになった荒汐部屋の力士全員について初場所を休場させることを決めました。

初場所は、横綱・鶴竜もけがで休場したため十両以上の関取の休場は16人となります。

初日から関取16人が休場するのは戦後最多です。

相撲協会は「国技館に出入りするすべての皆様の健康と安全を確保するための十分な注意を行ってまいります。感染拡大の中、更なる厳重な対応で臨みます。皆様のご協力をよろしくお願いします」としてあすから予定どおり初場所を開催します。

芝田山広報部長「感染者が出た部屋だけで抑えられた」

日本相撲協会の芝田山広報部長は、力士や親方など協会員全員を対象としたPCR検査の結果を受けて「お客様の安心・安全を図るために検査をした。部屋どうしの接触はなく、感染者が出た部屋だけで抑えられたのはよかったと思う。見切り発車をして初場所を開催していれば、感染者が場所中に出てクラスターが発生しかねない状況だった。未然に検査をしてその結果が出たのは、いい判断だったと思う」と話していました。

休場する関取は16人

初場所を初日から休場することになったのは、今月に入って感染が明らかになった力士が所属する4つの部屋などの関取、合わせて16人です。

今月5日に感染が明らかになった横綱・白鵬が所属する宮城野部屋は白鵬のほか、十両筆頭の石浦、十両3枚目の炎鵬の3人。

今月、集団感染が明らかになった荒汐部屋は前頭2枚目の若隆景と十両5枚目の若元春。

今回のPCR検査で感染が判明した九重部屋は、前頭9枚目の千代の国、前頭11枚目の千代大龍、前頭13枚目の千代翔馬、いずれも十両2枚目の千代丸と千代ノ皇、十両5枚目の千代鳳、十両11枚目の千代の海の7人です。

友綱部屋は、前頭16枚目の魁聖、十両4枚目の旭秀鵬、十両7枚目の旭大星の3人で、新型コロナウイルスに感染したり濃厚接触の可能性があるとして休場する関取は、幕内が6人、十両が9人の合わせて15人です。

また横綱・鶴竜もけがで休場したため十両以上の関取の休場は16人となります。

新型コロナ影響の休場は65人に

新型コロナウイルスの感染や濃厚接触の疑いがあるとして初場所を初日から休場した力士は、4つの部屋に所属する関取を含めた65人にのぼります。

日本相撲協会のホームページによりますと九重部屋には27人、宮城野部屋は16人友綱部屋は12人、荒汐部屋は10人の合わせて65人の力士が所属しています。

相撲協会はこの4つの部屋の力士全員について初場所を初日から全休させるとしています。